みなさんこんにちは。
無常でしょうか。
成田市民です。
世の中には多くの建物が存在し
生まれては消えを繰り返します。
どんなに巨大な建築物であったとしても
跡形もなく消えてしまえばその場所に何があったかすら
思い出すことが出来なくなってしまいます。
本日は成田市中台にございます
解体寸前の東京税関成田寮についてご紹介します。
国が管理していることもあり一般的な物件とは異なる扱いである点についても解説していきたいと思います。
目次
1. 現地情報1.現地情報

近隣の住宅に用があり中台に訪れましたが時間が少しあった為
近隣に何かないかを探し始めると、巨大だけどどこか人の気配がない団地を見つけます。
建物フリークな私は導かれるままに敷地にイン




入口から一番近い建物をチェックしてみると
合同宿舎 成田住宅管理事務所との表記が
合同宿舎の意味を調べてみると
“国家公務員宿舎法に基づき、財務大臣が設置・管理する国家公務員用の住居”
つまりこの建物に財務省、国交省、法務省等の職員が住んでいるという証になります。
物件自体も調べても全然情報が出ず、一般で流通していない特殊な物件となります。
また面白いところに辿り着いてしまいました。

ふと奥の方にかなりの年数が経過していそうな建物が目に入ります。
屋上に柵が見受けられますが今のマンションにはほとんど見られない形です。
ほとんどがフラットタイプでそもそも屋上があると飛び降りに使われやすいというのも理由にあります。
こういう高度経済成長期ジャパンバイブスが何よりも好きな為、早速見に行きます。
2. 閉鎖された東京税関成田寮2. 閉鎖された東京税関成田寮





Holy Fxxk…
巨大なコンクリの塊。今どきの洗練された建物とは違う
ぶち建っている感、そして力強さをビンビンに感じます。


東京税関成田寮の看板が
すでに閉鎖されており巨大な廃墟となっております。
さすが国の所有物だけあって、閉鎖後も一階のドア窓部分は木の板で覆われており一切の侵入を許しません。
避難用の外階段も朽ち果てる寸前となりますがこのタイプも今は本当に少ないですね。
年々建築に関する法律が厳しくなったり、時代の美的感覚が変化することもあり今では希少な当時の産物です。
この感覚は以前ご紹介したすでに廃墟化したJR成田寮にも通ずる部分があります。
ちなみに税関って何ですかという方に説明をすると
物を輸入や輸出するときに関わる機関で
税関の許可が無いと物を輸入、輸出することが出来ません。
輸入した時の関税や消費税も税関へ納めます。
実は成田空港は貨物の取扱量が国内ぶっちぎりNo1です。
空港内最重要機関の一つですね。
そんな税関の寮がこの場所に存在したことは知りませんでした。


隣の駐車場は閉鎖されておりますが
この巨大な敷地の他の建物にはまだ人が居住しているようです。
次項ではこの建物がどうなるか、国の方針について解説します。
3. 建物の今後と国の方針3. 建物の今後と国の方針

この寮について調べてみるとちょうど解体工事の入札が開始されていたようです。
国の事業なので入札制です。
この巨大なコンクリの塊を解体するのにいくらかかるか気になるところですね。
建物の歴史を調べたところ1972年に建築されているようですが
なぜか登記の取得を試みても該当の建物が出てきません。
他の棟も含む土地部分の登記は取得できたので確認したところ財務省が所有しておりました。
建物の登記が出ない理由として不動産登記法上、国の所有物は登記を省略できる制度があり
また登記というのは権利関係で問題が起きた時に所有者が誰かを明確にする物の為
国相手に争っても勝ち目がないので登記しなくても大丈夫という理論のようです。
世の中、一つずつ調べてみると多くの発見がありますね。

ちなみに上記は1974年の航空写真(国土地理院より引用)
すでに一帯の建物が建築されていたことが確認できます。
成田ニュータウン自体が空港建設に伴い生まれたエリアということもあり
この時期から急速に建物が増え街が形成されていきます。
赤丸部分が東京税関成田寮です。
昔はこのように職員専用の住宅が全国各地に存在しましたが
老朽化や維持するコストが高いということで多くの物件の解体が決定しております。
もちろんコストを負担しているのは国民の税金です。
最近では専用の宿舎ではなく、合同宿舎であったり
マンションを借り上げたり一般の賃貸を活用したりと運用方法に変化が生じております。
ちなみに今の税関の人達ってどこに住んでるんだろうと調べたところ
加良部や公津の杜の方に合同宿舎があるようです。
4. 成田住宅について4. 成田住宅について








敷地内には成田住宅という名称で1~19号棟の建物が連なります。
合同宿舎の為、様々な国家公務員が住んでいるということですね。
写真から見てわかるように建物の外に補強がされており
継ぎ足し継ぎ足しでなんとか延命してきた様子が伺えます。
アウトフレーム補強工法というらしいですね。
新耐震基準は1981年なので1972年製のこの建物建達もそろそろ限界を迎えているのかもしれません。
成田エリアも現在開発ラッシュとなり宅地が増え、この場所の住民が移動することが出来れば
この一帯が全て生まれ変わる日も遠くないかもしれません。
5. まとめ5. まとめ

以上が成田住宅及び解体予定の東京税関成田寮についての解説となりました。
一般の物件と違い、調べてもなかなか出てこないこと自体が面白く
そもそも成田住宅というあいまいな名前で外部に詳細を知らせたくないのではないでしょうか。
成田市民ブログは他の”ローカルメディア”と違いお金が絡んでいない為
このように光が当たらない場所を積極的にご紹介できればと思います。
一般の人からすれば何の変哲もない団地ですが
国の所有物であるという特殊事情、
そして何よりここで生活していた人たちがいたこと
少しでも2020年代の成田のリアルな姿を残すことが出来れば幸いです。
本日もありがとうございました。
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