みなさんこんにちは。
気になりましたでしょうか。
成田市民です。
成田市民の方であればきっと見たことがあるはず

ありますよね、風景の一部過ぎてあまり気にされたことが無い方が多いのではないでしょうか。
私もうっすら気になっていたのですが
“成田放送”仮事務所
一度考えだすと止まらないものです。
調べていくとなかなか黒い過去が浮き彫りになります。





見ての通り
壁は剥がれ
錆にまみれになり
目で見てわかるほどの傾きが建物に生じてます。
修復作業もされず少しずつ朽ち果てる日を待ち続けています。
なぜそうなってしまったか。
まず最初にこの建物の所有者は20年以上前に亡くなっております。
所有者がいない建物
世の中にはそのような物件も少なからず存在します。

中が丸見えだった為失礼します。
建物の躯体(くたい)が丸見えです。
建物自体は1973年に建築
当時は1階が車庫、2階が事務所としての用途が与えられました。



不思議に思うのが
この建物には様々な屋号や業態の看板がそのまま掲げられております。
会計、不動産、放送、ワープロ教室等様々です。
なぜそうなったか。
なるべく専門用語を使わず私なりの考察を述べたいと思います。
ここからは文字が多くなりますので黒い過去を知りたい方のみお願いします。
まずこの建物を担保に多額のお金を借りている履歴を確認しました。
お金が返せなくなったら最悪この物件を売ったお金から返すべきお金を払います。
というような内容ですね。
不動産の性質として
持っている不動産(土地や建物)
これを担保にお金を借りることが出来る場合がございます。
ただ大事なポイントとして
そもそも売れるか。
売ったお金で自分が貸したお金分をまかなうことが可能な額なのか。
これが重要です。
ですので普通の銀行はちゃんと売れる物件でないと担保として認めてくれません。
ただ個人間や俗にいう街金からお金を借りる時も担保として設定自体は可能です。
この物件は様々な名義で
様々な人からお金を借りる際の担保として登録されています。
下記に一覧をまとめます。
1985年5月22日 抵当権仮登記
1985年5月24日 根抵当権仮登記
1985年5月24日 賃借権仮登記
1985年5月27日 抵当権仮登記
1985年6月4日 抵当権仮登記
約2週間の間にお金を一気に様々な人から借りている形跡。
急にまとまったお金が必要になったのでしょうか。
細かい説明は省きますがマックス最大限で8,280万円を借りることが出来た内容です。
利息は鬼の年15%・遅延損害金は年30% / 日割り計算
仮に一番最初に借りた2100万円を上記の計算に当てはめると
利息 年15%:
3,150,000円 ÷ 365 = 約 8,630円/日
1日で8,630円の利息が発生、年間で315万円です。
Sxxt bro, って感じですよね。
ちなみに支払いが遅れたら期間分遅延損害金30%もお支払です。
遅延損害金 年30%:
6,300,000円 ÷ 365 = 約 17,260円/日
震えあがる数字です。
どのような理由でお金を借りていたかは不明ですが
そもそも返済が可能な見通しがあったことに疑問を感じます。
実際の返済状況がどうだったかは当事者達しか分かりません。
ただ差し押さえに関する仮登記の表記があったり等
穏やかな雰囲気ではなかったことは伺えます。
お金の借り先も銀行ではなく個人名になっており
銀行から融資を受けられるような物件ではなかったのではないでしょうか。
これは余談ですが当時の街金は個人名義で貸し付けを行うことも少なくなかったようです。
ここからはマニアックなお話になってしまいますが
賃借権設定仮登記というものがされており
この物件の3年分の家賃を前払済。
その間、転貸(また貸し)したり借りる権利を誰かに売ってもいいよという特約までついていました。
ただ”仮登記”ですので実際の法的効力はないのですが順位を保全するという意味になります。
登記上の賃貸借設定権は物件所有者にとって不利になることが多いので稀なケースなのではないでしょうか。
それでも資金を集める必要があったのかもしれません。
様々な業態の看板が残っていることがうなずけます。
普通は前のテナントの看板は消したり取ったりしますが
どことなく丁寧な扱いを受けていたか疑問に思います。
他の抵当権もそうですが全て”仮”の登記です。
本登記までは時間がかかる為とりあえず仮で登記することもございます。
ただその後、本登記にはどれも至っておりません。
ですので実際に借りていた方がお金を返せず
この物件を競売にかけてなんとか回収をしようとしても
そもそも抵当権が仮の状態なので実行されるまでハードルが高いのです。
しかも所有者は亡くなり所有者不在の為、当事者の合意も取れないとなると
もうお手上げの状態です。
なぜ仮のままだったのか
土地を借りていたりすると土地所有者の合意が必要であったり
必要な書類が揃わなかったりと理由はいろいろと考えられます。
ちなみにですが
この建物が建っている土地の所有者は成田山新勝寺さんです。
成田に詳しい方は納得なのではないでしょうか。


タイムリーなお話ですが解体されるようです。
ここまでたどり着くのは長い道のりだったでしょう。
70年代の事業用物件が好きな自分にとっては悲しさもありますが
倒壊の危険性を考えると仕方ありません。
人が手を掛けないと建物の寿命は急激に短くなります。
80年代によく見られる多重債務の担保となってしまったこの物件
建てた時はどのような想いで建築されたのか今となっては聞くこともできません。
成田放送については現在も会社としての登録を確認しましたので別の記事で今後解説したいと思います。
所有者に関しては個人名義となりましたがどこかで見た事ある名前…
過去の成田周辺の広告を調べると
70年代の広告に大々的に広告をしていた会社の代表の方と一致します。
どうもかなりの影響力を持った存在だった様で当時の町の様子から伺えます。
この所有者の話については深くなりそな為、本日はここで失礼致します。
本日もありがとうございました。

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