みなさんこんにちは。
迷っておりませんでしょうか。
成田市民です。
先日、何かと話題のみんなで大家さんのゲートウェイ成田の定点観測をしようと現地に行ったところ
ほぼ前回と変わっていない。。。
全く面白味が無いため、写真を撮る気も失せてしまいましたが
せっかくここまで来たので近隣を散策してみることにしました。
今回は” 駒井野 “という地区となり
行くことを全くおススメしないスポットをご紹介したいと思います。
先が見えない竹林と民家の跡地
今回訪れたのは駒井野という成田空港A滑走路の真横のエリアです。
普段訪れることはまずないのではないでしょうか。


早速、明らかに民家が存在したと思われる跡を見つけます。
物音は一切せず、シーンとしています。
聞こえてくるのは飛行機の爆音のエンジン音。
竹が覆いかぶさって全然見えないのですが音だけが誰もいない空間で響き渡っておりちょっと怖さもあります。

ところどころ木が倒れ掛かっていたり折れていたりする場所もありますので
安全面が担保されておらずこのエリアに立ち入ることをそもそもおススメできません。

電柱も設置されており、このエリアには元々家があったことを裏付けています。
成田でよく見かけるNAAの私有地につき立入禁止の看板も多く設置されており
元の所有者から空港に権利が移動しているようです。

電柱には監視カメラが付いており、このエリアも監視下になっているようです。
成田空港の周辺(森林含む)は無数のカメラが設置されており、物々しい雰囲気がありますね。
具体的にどの場所とは書きませんが、Google Map上には存在しない道を進んでいきます。


先が見えない道が続き心拍数が上がってくるのが分かります。
一旦進むと決めると後戻りできない、性格の問題もありますが行けるところまで見てみたい欲が勝ちます。

見ずらいのですが奥に監視塔のようなものが見えてきます。
そのまま進んでいきます。

夏に来なくてよかったです。もうすでに前が見えません。
仮囲いがこの自然と対比をしています。
GoogleMapを開いても、ここが道としての扱いになっていないのでどこにいるのか全く分からなくなってしまいました。
戻るわけにも行かず進み続けます。

鬱蒼とする森の中を抜けると視界が開けます。
電柱のようなものに何か書いてあります。

「新東京国際空港公団」の看板。
“この航空保安施設を損傷すると航空法の規定により罰せられます。”
穏やかではない文言です。
ただの電柱にしか見えませんがこんな誰も来ないような山の中にポツンと立っており一種の不気味さを覚えます。
公団が民営化されて成田国際空港株式会社(NAA)に生まれ変わったのは2004年4月ですので相当昔の看板ですね。
この場所に来る人自体がまず皆無だと思いますので書き換える必要もないのかもしれません。
そのまま突き進んでいきます。

一気に視界が開けます。


A滑走路が見えました、というか目の前です。
なんだかとんでもないところに来てしましました。
ここに来るまでにもかなりの台数のカメラに見られていたと思います。
近くで飛行機を見られるからいいねぇとかそういう問題ではない気がしてきました。
ここから先も道のようなものがありましたが人が通れないレベルの状態となってしまった為、断念し足早に撤退します。

今回たまたま駒井野エリアに迷い込み、道なき道を進んでみましたが山道で危険かつ、私も含む一般の人間が入るべき場所ではない気がしてならず全くおススメできません。飛行機を見るときは近隣の桜の丘等で楽しみましょう。
地図から消えた集落|空中写真でたどる駒井野の50年

早速、国土地理の空中写真を確認してみましたが
やはりこのエリアには民家が点々と存在していました。
1974年の開港前の時点では今よりも森林がむしろ少なく別記事でも書いたように
空港になった後に、森林化が進んでいるように思えます。


1985年の航空写真も75年とあまり変わり映えがなく
畑のようなものも多く見受けられます。

飛んで2010年
民家がなくなり森林化が一気に進んでいます。

そして現在2026年
完全に森と化し、上から見るだけではもう道もわからない状況です。
ここに住んでいた方々は、いったいどこへ行かれたのでしょうか。
成田市内の空港の西側、吉倉や川栗のほど近くには「新駒井野」という町名が存在します。
あまり調べても具体的な情報が出てこなかったのですが
地元選出の小池正昭衆議院議員の活動報告(新駒井野区の夏季総会に関する記録)によれば次のように記されています。
「新駒井野」は、成田空港の建設に伴い「駒井野」に居住していた方々の集団移転地として造成されました
やはりどこかのタイミングで集団移転しているようです。
他の空港周りのエリアでも同様のことが起きており
成田には手段移転をされた方々の新しい場所が多く存在します。

地図帳や標識で何気なく見かける「新」という一文字は調べてみるとルーツがある事が多いですね。国の都合で住まいを変えなければいけなかった人たちがいることを忘れてはいけません。
集団移転に関する記事もいくつかございますのでご興味のある方はぜひ。


なぜ森に還ったのか|防止特別地区という見えない壁
ここで疑問の方もいるのではないでしょうか。
別に飛行機の音がすごかったとしても我慢できる人は住めばいいのではないか。
これだけ高速道路や主要道路に囲まれたアクセスの良い場所でありながら
なぜ住宅地や商業施設に変わることもなくただの「森」のまま放置されているのでしょうか。
その答えは、この場所がA滑走路の北端の延長線上、つまり飛行機が轟音を響かせて真上を飛び去る「真下」に位置しているからです。
この一帯には「特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法」に基づく「航空機騒音防止特別地区」という強力な規制がかけられています。


駒井野もそうですが
特別防止特別地区に位置する家屋は
増築、改築、そして新規建築の許可が下りません。
その為一度更地になった後は騒特法による「建物を新しく建ててはいけない」という法律の縛りがあるため、新しい家や店舗が建つことが法律的に不可能なのです。

ただ森林で放置されているのではなく、誰も触れることが出来ないように国が指定しているという構造です。そうなると移転をしなかったとしてもいつかは家の寿命が来てその場所からいなくならなければならない運命にあります。法律というのは個人の力ではどうにもできず空港周りから確実に民家を消して来ました。
同じような場所は下記の記事でまとめております。

まとめ
以上、成田市駒井野の地図の空白地帯についての記録をお届けしました。
空港、国の権力という圧倒的な存在の影で生活の場所を移し
静かに森へと還っていった場所にはそこで生活を営んでいた人たちの痕跡が今なお残っています。
空港はとてつもない経済効果を生み出し
今の成田には無くてはならない存在です。
だからこそ私は少しでも成田にこのような場所がある事を皆様に知って頂けたら嬉しいです。
誰かが笑う時は必ず誰かが涙を流します。
本日もお付き合いいただきありがとうございました。


参考資料
| 種別 | 資料 |
|---|---|
| 空中写真 | 国土地理院撮影の空中写真(1974年・1985年・2010年)、Googleマップ航空写真(2026年) |
| 法令・都市計画 | 特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法(昭和53年法律第26号)、公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律、成田市都市計画図(航空機騒音防止地区・航空機騒音防止特別地区) |
| 航空保安施設 | 航空法施行規則(昼間障害標識)、国土交通省航空局「航空保安施設の概要」 |
| 地域記録 | 衆議院議員 小池正昭 活動報告(成田市新駒井野区 夏季総会に関する記録) |

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